☆☆☆ お 話 ☆☆☆

2015年08月27日 11:40

ひとりのチェロキーの年寄りが、

孫たちを集めて、人生について、次のように教えた。 

人間の心の中には、オオカミが二匹、
すみついている。 

その二匹のオオカミが、
このわしのなかでも、つねに悲惨な闘いを、くりひろげているのだ。 

一匹は、悪いオオカミでな。

恐れであり、

怒りであり、

妬みであり、

嘆きであり、

後悔であり、

強欲であり、

傲慢であり、

過ちであり、

敵意であり、

劣等感であり、

嘘であり、

自惚れであり、

自尊心であり、

競争心であり、

優越感であり、そしてエゴのことだ。 


で、もう一匹のほうは、
よいオオカミで、それは、

よろこびであり、

平和であり、

愛であり、

希望であり、

分けあいであり、

穏やかさであり、

謙遜であり、

優しさであり、

思いやりであり、

慈悲の心であり、

友情であり、

共感であり、

寛大で広い心であり、

真理であり、

哀れみであり、そして信頼だ。

わしのなかでこの二匹のオオカミがたえず争いあっているように、
おまえたちのなかでも、
同じ二匹のオオカミの闘いが起きている。 

それはまた、すべての人たちの心のなかでも起こっていることなんだ。 

孫たちはしばし黙ったまま、言葉の意味を考えていた。 

やがて子供のひとりが曾祖父にたずねた。 

「で…どちらのオオカミが勝つのですか?」

老人はこたえた。 



「それはお前が餌を与える方のオオカミさ」



ホピの書より

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